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適応へのステージ【2018年11月27日号】


   3か月プログラムの受入生が到着してから3週間強が経過しました。この1週間、派遣・受入双方のオリエンテーションで配布する「留学生とホストファミリーの感情の変化」チャートを見ながら考え込むことがたくさんありました。10月末に到着した留学生にとって、そして彼らをお世話してくださっているホストファミリーに今が一番辛い時期かもしれません。

プログラム開始時の気持ち…

◎留学生: 積極的、すべてが新鮮でめずらしい。
◎ホスト: 「とてもいい子で安心」 「これからの生活が楽しみ」 「わが家ではトラブルは起こらない」という自信。緊張感。


そして3週間が経過すると…

◎留学生: 周りの人の行動が自分たちとちがうことに気づく。不安、ストレスの結果、留学先国のやり方や文化を批判し始める。自分の気持ちをうまく言葉で表せないあせり。ホームシック。自分自身を励まし、正当化するために周りの人や環境のせいにする。
頭で理解している「留学生としてあるべき姿」と実際の行動が異なり自己嫌悪に陥ることも多い。
◎ホスト: 留学生に対して気を使うことに家族全員が疲れてくる。留学生の短所や自分たちと違うやり方が目に付く。留学生の存在が原因で家族内の言い争いがおこる。
適応へのステージ【2018年11月27日号】


  「預かった留学生は自己管理が全くできていない」「自己主張が強い」「時間を守らない」「わかってなくても『わかった』と答える」「同じ失敗を繰り返す」「部屋の中が汚い」「家族とコミュニケーションを取ろうとしない」「スマホをいじってばかり」「勉強しない」「上から目線の日本語を使うので腹立たしい」等々の相談、さらに「この子は何のために日本に留学してきたんですか?!」という厳しい質問を受け続けるたび、「無償で留学生をお世話したい」と申し出てくださった心優しい方々にこのようなコメントを発信させてしまう辛さに正直心が折れそうになります。


  「日本からの代表」という役割が重荷に思えることもあるかもしれません。「日本について興味を持っている人なんかいないし…」と感じることがあるかもしれませんね。でも「日本」や「日本人」について海外のたくさんの人たちが関心を持ってくれていることを実感したエピソード、そして折れそうな心への「癒し」をお届けします。


☆彡3週間遅れでオーストラリアからの留学生1名到着…

適応へのステージ【2018年11月27日号】

   様々な場所で大小のトラブルが発生する中、来日予定の2週間前にスキーで足を骨折し、到着を3週間遅らせた留学生が無事日本に辿り着きました。オーストラリアの派遣団体から彼の骨折のニュースが入った時、「日本では通学は車ではなく、公共交通機関を使わなくてはいけない。学校内も階段の上り下りが必須。一人で歩けるようにならなければ今年の来日は無理ではないか?」と日本側の率直な意見を送りました。何度かのやりとりの後、数日前「他に迷惑をかけることなく一人で歩くことができるようになり、医者からも渡航許可がおりた」さらに「本人の日本留学の熱は冷めるどころかさらに熱くなっている!」との報告が入りました。来日した留学生の左足には歩行をサポートする短下肢装具がつけられていましたが、大きな荷物を自分で運び、階段もさっさと上り下りし、オリエンテーション会場、BIEE事務所に無事到着。嬉しそうに、本当に楽しそうに、日本で経験したいことなどをつたない日本語で、目をキラキラさせながら一所懸命説明してくれました。「ギョウザだいすき!ありがとう!」とお箸を上手に使って食事をする留学生を見ながら、「3週間前に到着した子たちもこの子と同じようにキラキラしていた…そして、日本での生活をホントに楽しみにしていたのにな…」と何とも言えない気持ちになってしまいました。皆がいい人たちだから辛いですね。何らかの縁あって出会った奇跡、留学生もホストファミリーも皆がその奇跡に感謝できるように幸せになってほしいと心から願った時間でした。



☆彡アメリカ、オランダで頑張る留学生からの「留学レポートT」より(そのC)…

   サンクス・ギビングが終了し、クリスマスに向けての準備が始まった欧米では「何だかやたらに忙しくなった」と感じている留学生も多いのではないでしょうか。いよいよイベントの季節ですね。そんな派遣生たちの留学当初の学校の授業についての感想をご紹介しましょう。回答してくださった留学生の皆さんには「こんなこと、考えていたのか」「そういえば最初の頃はいろいろたいへんだったな」と、自分自身の成長を感じていただければ嬉しいです。

Q.授業の方法やレベル、自宅での学習等、勉強について感じていることは?

    • 授業は、パソコンやスクリーン、プリントがメインで教科書やノートはあまり使わない。席がグループごとに分かれていて(自由)、そこでのディスカッションが多い。日本の学校と比べると進み方がとても遅いので内容にはついていける(質問しやすい雰囲気で、分からない時は質問する)。ただ、WritingやReadingのスピードについていくのが大変。家では、その日の復習をする。
    • US HistoryとBiologyが大変です。マーチングバンドの練習が朝の日だとまだいいのですが夜の日は帰ると疲れて、洗濯だけして寝てしまうことが多いです。Spanishのクラスは9thと10thのところに入っているのでとてもさわがしくてノートを取ってない人もいるので、頑張ったらいい点とれるかなと思っています。
    • これは授業なのかと思うような遊びのようなものもあるけれどUS Historyは私にとって少し難しい。数学は中1レベルだけど文章題になると少し難しい。自宅学習時間があまり取れていないのでもう少し勉強するようにしたい。周りの人が助けてくれるのもあるけどもっと自力でできるようになりたい。
    • すべて英語なので難しい部分もあるが、友達やカウンセラーの先生方が親切でホストペアレントも手伝ってくれるので何とかできています。宿題以外でも勉強して、ついていけるようにしている。
    • 今は授業にも慣れてきましたが、AP Biologyで出てくる単語が全然わからないうえにどんどん先に進んでしまって、家に帰ってから自分で復習しないとついていけないので日本のテキストで勉強しようと思っています。初めにとったChemistryが簡単だったのでAPをリクエストしたら急にレベルアップしすぎて少し後悔していますが自分で選んだので最後まで頑張ろうと思います。また、English Uは、Readingがハイスピードで単語を調べている暇がなく先生の話を聞くしかないという感じです。US Historyは意外と大丈夫で、スピードもゆっくりでついていけています。AP Biologyの宿題が多くて、今週は夕方〜夜ずっと勉強で大変でした。平日の宿題は少し辛いです。
    • 日本とは違い生徒が移動する式で忙しいけれど、新鮮。授業はたまに何言ってるかわからないけど、teacherがやさしく、教えてくれる。
    • US HistoryとPhysicsが難しいし毎回宿題があって大変。(特にUS History)→宿題が終わらず朝3時ほどまでかかる日もある。他の科目はやや簡単。
    • 日本とは授業のやり方が全く違う。私はアメリカの授業のやり方が好き。内容は日本でやったところだからまだ何とかわかるけど、英語は理解できない。宿題を最初にやって次に今日の授業でわからなかった単語や文を一つ一つ調べてノートに書く。ワールドヒストリーは少し心配です。
    • 1つも教科書を使う授業がなく、プリントかスライド(ビデオ)そしてインターネットなので勉強しづらく感じます。ホストファミリー宅にWiFiがなくパソコンが使えないので、スマホ、必須です。(スマホでテスト、宿題提出もするので…)今は、ボキャブラリーの無さを痛感しています。一方ついていける時もあるので頑張りたいです。
    • 数学はすごく簡単ですが、電卓の使い方が最初は全くわかりませんでした。US History, Physics, Englishは理解するのに時間がかかることが多いです。宿題が出たら、家に帰って家事の後やるようにしています。分からない問題はマザーに聞いたり、翌朝先生に聞きに行きます。
    • 授業はとにかく難しくて、スピードは速いし、何もわからないし、宿題は多くはなくても出されて次の日が提出期限とかなり成績が怖いです。家でできなかった分は先生に手伝ってもらっています。
    • 未だに良い勉強法が分からない…。自分の机がないため夜遅くまで勉強したくてもできない。10時には寝てほしいと言われているので10時に部屋に戻ってベッドの上で勉強してるが集中できない。でもDadが勉強を一緒にしてくれてとても助かります。
    • 政治と世界史が少し複雑だが、先生やクラスメートに質問して、またわからない単語は電子辞書を使用して過ごしている。基本的には、そこまで難しくなく、自宅では復習か宿題をしている。現在の勉強はまだ問題ない。
    • 授業が簡単な分、テニスや絵画に力を入れている。完全に聞き取れるわけではないが、おおむね理解できている
    • 基本は映像を使って授業をすることが多い。リテラシーの授業は英語の本を読んだりしてその問題について解いたりする宿題があるけど、その時は家に持って帰って解いたりできる。経済&英語の授業を取っているがわからないところは友達が教えてくれたりして宿題をしている。
    • オランダ語は本当に難しい。今は一人で宿題を終わらせるのはほぼ不可能。EconomicsやNetherlands、ビジネスコノミックの授業は周りの助けがないとついていけない。
    • PCを使っているのでやることが明快に分かって助かる。オランダ語はもちろん、英語も大して理解できていないので大変。

 


☆彡アメリカ、オランダで頑張る留学生からの「留学レポートT」より(そのC)…

   今年1月末〜2月初めにオセアニアに出発した留学生たちのプログラムもあと数日で終了します。「先輩」として各々が感じた「留学を成功させるコツ」を紹介します。よく頑張った証でもある体験者の言葉は重いですね。

    • 熱意。
    • 笑顔。
    • 失敗あるのみ…何事にも恐れずチャレンジ。
    • 何か一つ、興味を見つけること。
    • モチベーションを持つこと。
    • 辛いこと、悩むこともいっぱいあるので、それを乗り越えるには何か一つでもいいから、自分の中で達成したい強い目的が必要。
    • 未来の自分に誇れるような生活態度。
    • 積極性…これが一番大切。
    • 自分から皆に話しかけていくべき。
    • 間違えることを怖がらず、どんどん話すこと。
    • 自分のアクセントを気にしすぎていたら「伝わったらよい」と考え、気にしないこと。
    • 何かわからないことがあったら曖昧な行動をするのではなく、わかるまで聞くことが大切。
    • バカになること!「間違っているかも」とかばっかり考えて閉じこもっていても何も起こらない。バカみたいにオーバーに何事にもトライ!


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